「そう言えばさぁ」


菜津子が重たい空気を破った。


「来週、花火大会だよね?」


さっき眺めていたポスターを思い出す。



彼を誘って行こうかなぁと自分の世界に入る菜津子の瞳は目の前にあるご馳走を焦がしてしまう勢いだった。