二人の顔に、複雑な気持ちに笑う横で、クルミは私の身体をつっついた。


「クルミ、結構ホンキかもよ」


今まで彼の傍を離れなかった菜津子が、隣にいた。



花火よ……



もう一度、私の胸に……。


そして大空に、この気持ちを打ち上げてほしい……


寂しい気持ちを打ち消すように……


不安な思いが、煙りと共に流れるように……



花火………



おわり