「ナギっ!早く行くよ!!」


街の片隅に貼られた一枚のポスターを眺めている瞳を、急げとせかす声の方に向き直し、私は駆け出した。


夕暮れもとうに過ぎたネオンが光るオフィス街。



親友達と約束をしたランチはとうとう答えの出せぬまま、夜へと持ち越されたのだ。