向日葵のうた

自転車置き場に自転車を置いた。


「ほれっ、それあげる」



拓海があたしに向かって、何かなげた。


運動神経はそこそこ良いので拓海がなげたものを受け取れた。


「これなーにぃ?」



「御守りだよ。入学式緊張しないようになっ」



手を広げてみるとそこには、イチゴの飴。



「ありがとう」



「じゃあな、俺あっちだから…」




拓海はそう言うと歩きだした。




あたしは掲示板のところに行って、クラス分けなどが張り出されていたので見た。




この学校にはあたしと名前も知らないような男子が2人。




だからあたしはこの学校で知っている人と言えば、拓海くらいのものだ。