向日葵のうた

「ごめんごめん。今日はさ…早く切り上げたんだよ?向日葵が心配だったから…」




お兄ちゃんはあたしの頭に手を乗せた。





「し・ん・ぱ・い…?」





あたしは首を傾げながらお兄ちゃんに聞いた。






お兄ちゃんはクスッと笑った。






「向日葵はさ、無防備すぎるし…可愛いからだよ?」






拗ねた子供みたいな口調だったので思わず笑ってしまった。






「そんなことないよ?」






あたしには自覚がまったくなかった。







あたしはただ普通に生活を送っている。






「うーん…向日葵にはまだ早いか…」





お兄ちゃんは諦めたような笑顔をして言った。