美女で野獣



あっという間に下校の時間が来た
「2人で帰るの久しぶりだっちゃね」
「あぁ、紗亜夜さんや紀奈がいたからな」

紗亜夜さんは家の用事があったらしく
先に帰ってしまった


「お前、今気まずいとか思ってるんだろ?」
「思って無いよ」

思ってるけど…!

「俺に気を使うなよ。疲れンだろ?」
語尾に~ちゃをつけない孝太郎は
すごくかっこよくなるから戸惑う
「うん、でも気にしないで」


「俺さ、紗亜夜と向き合おうと思ってるんだ。ちゃんと」
孝太郎はボクの制服の裾をつかみ、公園に引きずり込み
ブランコに座らせる


「紗亜夜さ、すっげー純粋に俺のコト思ってくれててさ
妹みたいだなって思ってたけど
なんつーか…よくわかんねーケド
妹以上なんだよな…」


孝太郎はへへっと笑う

「よくわかんねーケド
紗亜夜のコト守ってやりて-んだ
もう一生傷ついて欲しくない
笑ってる紗亜夜が……好き、なんだ」

かあっと孝太郎の頬は赤く染まる

はじめて見る、孝太郎の男らしい横顔
夕日に照らされてドラマのワンシーンのように輝いた



「だから、俺の事気にしないで紀奈と幸せになれよ★」
屈託なく孝太郎はボクに微笑んだ

「うん」

大切な大切なボクの親友
君の恋が叶うようにボクは応援するよ




「そういえば、クリスマスどうする?」
孝太郎がイキナリ耳元で大声を出すからビックリした

「そりゃ――――…」
「ん?」
「き」
「き?」
孝太郎はニタニタしながらボクを覗き込む
「き…な、と、過ごす!」


「そっかー紀奈と、ね」
孝太郎は捨てられた子犬のように目をうるっと潤ませて
上目遣いでボクを見てくる

「…4人で過ごしましょうか」
「うっしゃ!」
孝太郎はガッツポーズをする

「俺と紗亜夜は0kだっちゃよ♪」
「もう勝手に話を進めてたのか…」
「あひゃ★」

クリスマス…か

ボクはブるっと身震いしてから公園を出た