「く…黒鳴…さん…っっ助けて…ぇっっ」

先生は、必死に泣き叫ぶ。

だが…

「煩いなぁ。人の名前を呼べって言ってるんじゃないの。
  鳴けっていう意味、違うよぉ?先生^^」

「あ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁ!!」

先生が叫ぶ。次の瞬間…



グシャッッ!という音と共に、先生の目は閉じられた。鮮血に染まりながら。

凛の持っていた包丁が、先生の喉に刺さった。




「……狂…咲…さ……ん…?や…いやぁぁぁっっ」

亜璃守は、その場を逃げ出した。

「…玖珠子…行くぞ…!」

陸が玖珠子をお姫様抱っこして出て行く。

「…啓汰。千李…逃げよう!」

私は2人の手を引っ張って、必死に逃げた。



もう校内で、生きている人は私達だけのようだ。

異常なまでに紅く染まり、匂いも強い。

此れを…


此れを全て凛がやったとは思えない。

でも、凛がやったんだ。

全てを。

先生を殺す凛の目は、狂っていた。

獣が獲物を捕えるかのように。

「あはははははははははは!!!
 亜璃守…陸…玖珠子…千李…啓汰…
 詩否ちゃん…ゲームの始まりだよぉ…
 あははははは…あははははははは!!」





凛の声だ。凛の声が、廊下から響いて聞こえる。

ゲームの幕は…




トックニキラレテイタンダ。