さくらんぼ

そんなわたしを見て桜木は小さくわたしの名前を呼ぶ。

きっと心配してくれているんだろうけど、これ以上近くに来られたらほんとに熱が上がっちゃうよっ。


「手!」

「は?て?」


嬉しいのと恥ずかしいのが交差して、わたしは今の精一杯を叫ぶ。


「手……離して…?」

「え?あっ!ご、ごごごごめ――っ」


俯いたままなんとか桜木に伝えると、桜木は驚いて私から飛びのいていった。
わたしはというと、しばらくは桜木の顔を見れなくて。