帰り道でも、俺は明日のデートのことを考えていた。 浮かれすぎだって? 嬉しいんだもん。 しょうがないじゃん!! 初めてこんなに人を好きになったんだ。 ちょっとぐらい浮かれてもいいじゃんね? 「ただいま~。」 「……。」 俺の家には誰もいない。 母親は小さいころに死んだらしい。 自我が芽生え始めたころにはもういなかった。 父親は小学生のころからどこにいるか分からない。