――――教室に着いて鞄を机に置くとあたしは屋上へ足を速めた。



前まで普通に話せた。


前みたいに話せば自然と話してくれるかもしれない。そう思った。



でも、不安はある。




今、あたしが昨日見た夢と同じ。



小川さんは彼氏と別れてそれが噂になる。


その噂を聞いた中島は動揺していた。





このあと、夢の中だったら、中島が小川さんに告白して付き合う。




でも、そんなの嫌だ。




そんなことを考えていると心が沈んでいく。


あたしは屋上へ続く階段を上り始めた。








緊張と不安と期待が入り混じった複雑な気持ちのままで。