なんでだろう、前まではかわいかったはずの中島が最近はかっこよく感じた。


男の子、というよりは男性、といった方が合う。




恋は人を変えてしまうものだときいたけど、ここまで変わるんだ。



『・・・じゃっ』



恥ずかしくてその場にいられなくなったあたしはそのままその場を立ち去ろうとした。


・・・でも、あたしは手をつかまれてしまった。



中島の手は大きくて暖かくて、強い。


中島の手を振りほどこうとしてもなかなかできないから、中島の顔を見る。


何か言いたげな顔をする中島はあたしと目が合うと顔を赤くしてその手を放した。



そして、振り返ってそのまま先に歩き出してしまった。




あたしは中島につかまれた腕を見る。


熱い。


まだ中島につかまれた感じがする。