だけど

演技の時間以外は
私は嫌だった。


だって


夏川大地は元カノさんとよくいる。



私はそれで
ヤキモチ…。


やっぱり私
好きなんだな…


認めたくなかったけど。


でも


「里緒ちゃん、撮影落ち着いたらさ、みんなで遊びに行けるらしいよ。楽しみだね。」


高梨先輩が笑って言う。


「はい…」


高梨先輩は
憧れ…なのかな


うーん…


分かんない…。



“好き”が分からない




「演技良くなってきたよ。頑張れば俺のパートナーになれるよ。」


高梨先輩は笑って言う。


パートナー…か。


「あ、あの…私…」


私は…


「夏川のパートナーははあの元カノさんでしょ、きっと。」


高梨先輩が言う。



そう…なんだ…



そうだよね。

私を選ぶはずない…。