「…でも、好き?」
真弓ちゃんが私に聞く。
……え……
「な、何で?私は高梨先輩…」
「真弓には分かるもん。里緒ちゃんと夏川大地、似合うし。」
真弓ちゃんが言う。
「嫌な奴じゃん…」
あんな男!
「夏川大地は里緒ちゃんお気に入りだから。」
真弓ちゃんが言う。
へ?
「夏川大地が?」
まさかぁ…
「だって里緒ちゃんの為に夜中、一生懸命演技練習のメニュー書いたノート作ってたよ?」
真弓ちゃんが言う。
「え?」
夏川大地が…?
「むかつくけど素直じゃないだけなのかな。里緒ちゃんの事想ってるんだね。」
真弓ちゃんが笑って言う。
夏川大地……
「夏川大地がねぇ…」
意外だった…
「里緒ちゃんはどうなの?」
真弓ちゃんが聞く。
「私は…」
私……


