私…
「夏川大地、やろ。」
「ああ。」
私と夏川大地は練習を始める。
紗枝はただ望とケンカしてるんじゃない。
本当は辛いんだ。
なのに
望に素直に話せない。
「望なんか大っ嫌い。」
私は夏川大地に言う。
ヤキモチ…なんだ。
「…夏川大地?」
夏川大地はキョトンとした表情。
「俺が言われてるみたいな気持ちになったんだけど…」
夏川大地が言う。
……あ……
そうだ。
こないだの夏川大地に
対しての気持ちを頭に
浮かべながらやったから。
「…だめだった?」
私は夏川大地に聞く。
「いや。」
よかった。
でも
注意点はまだある。
表情に話し方。
「まだまだ頑張るよ。」
私は夏川大地に言う。
「おぅ。」
夏川大地は笑う。
大丈夫だよ…私。


