「撮影は後でだ。その前に俺が指導してやるよ。」
起きたての夏川大地は私に言う。
「え?」
「お前の芝居、見れたもんじゃねぇからな。」
夏川大地が笑って言う。
「なっ…」
「でも、お前の力信じてる。」
夏川大地が言う。
「…え…」
「俺のパートナーになれ。絶対。」
夏川大地が笑って言う。
「…そんな…」
「ちなみに。この合宿は夏休みまで続くからな。」
夏川大地が笑って言う。
「え!?」
き、聞いてない!
「毎日、俺に会えるんだ。喜べ?」
「よ、喜びません!」
夏川大地と一緒なんて
嫌だよ!!
何で
こんな目に?
高梨先輩に会いたいよ。
やだやだやだ!
「まずは最初のシーンの練習だ。」
ショックを受ける私に
夏川大地が言う。


