「あ、あのそれって…」
それって……
「里緒ちゃん、俺のパートナーになって。」
高梨先輩が言う。
「……え……」
私が
高梨先輩の……?
「考えといて。」
先輩はそう言うと笑う。
大好きな先輩のパートナー。
即オッケーなんだけど…
だけど……
私は…。
「まだ全然…」
「大丈夫。俺が里緒ちゃんを立派な女優にする。」
高梨先輩が言う。
高梨先輩…。
「ありがとうございます。」
「いえいえ。頑張ろうね。」
高梨先輩は笑って言う。
高梨先輩…
本当に素敵な人。
大好き…。
憧れの先輩…。
「明日からいっぱい訓練しよう。」
「はい!」
でも
どうしても
夏川大地は私の中に
残っていた。
何でかな…。


