だけど


「あれ?顔色大丈夫?」


乗ると夏川大地は
笑って私に聞く。


誰のせいさ……



「大丈夫じゃないよ。」


私はそう言う。


夏川大地のバカ。


だけど


――ギュッ


……え……


夏川大地は
いきなり私の手を握る。


「な、な…」


夏川大地は黙ったまま。


手、握ってる…


1番苦手なやつ……


夏川大地の手…。



だけど

「………ひっ!?」



ジェットコースターが
動き出したとたん、


夏川大地の事なんか
考えられない状態と
なった。



こ、怖すぎる!!


は、早く終わって!!



もう

私……




「楽しかったのにな。」


降りるとぐったりする私を見て夏川大地は笑って
言う。


夏川大地は私の手を
握ったまま。


何でだろ……