「そっか。
夏川といると大変だろ?」


「は、ははは…」


かなり大変です。


「でも、夏川も色々
あったらしいからな。
奴の遊びに付き合って
あげてよ。」


高梨先輩が言う。


「大変…?」


夏川大地が…?


すると


――ギュッ


「捕まえたぞ!」


「ぎゃああ!」


夏川大地がいきなり
私を後ろから抱きしめてきた。


い、いつの間に

体育館に……


「何だよ!そんなに
嫌かよ?俺の抱擁。」


「は、離してよ!」


高梨先輩いるのにーっ。


「そう言われると
離したくなくなるなぁ。」


こ、この人は…


「よぉ、高梨。お前が
俺にくれたこいつ、
逃げるから困っちまうよ。」


夏川大地が言う。


なっ…


「それはお前が
いけないと思う。」


高梨先輩が言う。


高梨先輩…。