「嫌です。」


夏川大地とだけは
絶対拒否!


だけど


「もし俺が相手役
だったらお前どうする?」


夏川大地は
にやっと笑って聞く。


「そ、その時はその時!」


私はそう言うと
レッスンルームから
出る。


「おい!」


夏川大地が呼んでも

私はただ逃げる。



な、夏川大地の


バカーッ!!


絶対に

キスだけは無理!!





「はぁ…」


私が逃げた先は
体育館。


ここなら大丈夫かな?


すると


「…里緒ちゃん…?」



……あ……


私は呼ばれて
振り向く。


「た、高梨先輩…」


うそ!


こんな所で会えるなんて


「どうしたの?夏川は?」


…はっ…


「あ、ちょっと休憩
です…」


に、逃げたなんて

言えないっ…