だけど


「やっぱり俺が1番
カッコイイだろ?」


夏川大地は終わると
私に聞く。


やっぱり

むかつくっ。


「た、高梨先輩のが
いいもん。」


私は夏川大地に言う。


だけど


「嘘。俺の事、見てた
だろ?ちゃんと。」


夏川大地は私に言う。


……え……


「なっ…」


「ま、お前も頑張れ。
恥かくだろうけどな。」


夏川大地が言う。


本当にっ…


やなやつ!


でも
確かに彼の予想は
当たり。


表情が固いだの
ポーズが変だの


先生に指摘されまくり。


次のLesson6は
ダンス練習だったが


リズム感がない私には
無理だった。


でも


夏川大地はその時も
輝いていて


悔しいけど
その度ドキッとする。



そんな自分が嫌だ。