「みんなも姫野見習え。」
先生が言う。
は、はい?
だ、大丈夫だったの…?
夏川大地を見ると
笑ってる。
――ドキッ
な、何
夏川大地にドキッと
してんだ。
に、苦手なのに
苦手なのに!!
でも
私ができたのは
叫ぶ事のみ
他の授業はだめだめ。
授業初日だからなぁ…
全くの未経験者だし…
それでも
夏川大地の言葉を
聞いたら頑張れる
気がした。
大の苦手な人なのに…
おかしいな。
午前の授業が終わると
昼休み。
「はぁ…」
なんか疲れた。
まだ午後もあるんだよね…
私は弁当を食べながら
ぼーっとする。
すると
「姫野さん、一緒いい?」
……あ……
栗色の肩につくまでの
ショートヘアーが目立つ
可愛らしい女の子が来た。
「はい…」
私が言うと彼女は私の隣に座る。


