姫は王子様だけのもの!




「許さないから。」


私は夏川大地に言う。


バカ……


だけど


「もう、どこにも行かないから。」


夏川大地は私を抱きしめ言う。


「夏川大地…」


「すっげー会いたかった。」


――ドキン


「うん…」


「里緒…離さないからな。」


え?


「夏川大地…」


ま、まさか…


「寝るぞ。」


「え!?私、まだ病人…」


「病人だから寝るんだって。明日、デートできねぇだろ。」



「あ、そうか…」


な、なんだ…


「俺が病人襲うと思ったか?」


ギクッ


「なっ…」


「図星。」


うっ…


「とにかく…」


「ん?」


夏川大地は私の身体を離す。


そして


「…わっ…」


いきなり夏川大地は私をお姫様抱っこ。


「ベッドまで運ぶ。」


…え?大丈夫かな?