姫は王子様だけのもの!



心臓バクバクだし。


「夏川大地、どうしたの?普段の夏川大地らしくない。」


「…俺だってな、寂しいんだよ。」


夏川大地が言う。


夏川大地の切ない声がまた私の心を切なくさせる。


「バカッ。夏川大地が決めた事でしょ。向こうで仕事するの…」


「そうだけどさ。本当は里緒連れて行きたいな。」


「だめ、英語全くわかんないし、演技まだ下手だから。」


「だよな!」


「なっ…」


「…電話、毎日絶対するからな。」


「…え?」


「里緒とは離れてても繋がってたいから。」


「うん…」



大丈夫だよ、
夏川大地と私だもん。


きっと大丈夫…



「美味かった!」


「良かった、夏川大地…味うるさいから。」


夕飯もあっという間に終わり。


「風呂、入れば?」


夏川大地は私に聞く。


「朝入るよ、夏川大地が入ってきなよ。」


「ああ、あ…先、寝るなよ?」


「はいはい。」