姫は王子様だけのもの!




でも


時間はあっという間で…


「よし、そろそろ帰るか。」


「うん…」


「あ、里緒。夕飯はカレー作れ、今日は。」


「はいはい…」


「あと寂しいから一緒に風呂に…」


「そ、それだけは嫌。どんなに寂しくても。」


私が言うと夏川大地は笑う。


「だ、だよな。」


…え…


表情が何か…


まさか本気だった!?


「か、カレーの材料ある?」


「確かあるよ。あ、にんじんは入れるなよ、嫌いだから。」


「わ、分かってるし。」


夏川大地とは今日が最後


でも


やっぱりついつい
また意識しちゃうな。




やっぱりこういう日は
本当なら…


でも

やっぱまだ無理っ…






「うん、美味しくできた!」


「…そりゃ、良かった。」


「…邪魔なんですけど…」


「いいだろーが。」


家に着くと夏川大地に後ろから抱きしめられながら料理…