「里緒、俺が向こう行く前日まで側にいろ。」
夏川大地が言う。
「え?」
「会えなくなるからずっと里緒を独占したい。お前の時間を俺によこせ。」
夏川大地…
「いいの?」
「あ?」
「ずっと一緒にいたら、余計寂しくて泣いちゃうよ?私…」
遠距離は辛い。
「俺の事だけを考えて欲しいんだよ。俺がいない間、里緒の気持ちが離れるのは嫌だからよ。」
夏川大地は切ない表情で言う。
……あ……
夏川大地も
辛いんだね…
「バカ。頭の中、夏川大地でいっぱいだよ。おかしくなりそうなくらい。」
私が言うと夏川大地は笑う。
「もっと壊してやるよ、お前を。」
夏川大地はそう言うとにやっと笑う。
「夏川大地…」
すると
「ひゃあ…」
夏川大地は私の首筋にキス。
「…誰にも触れさせねぇから。高梨にもな。」
夏川大地が言う。
――ドキン


