姫は王子様だけのもの!





「…里緒、今日はどうする?」


夏川大地は私に聞く。


「んー…今日はさすがに帰らないと。ママが…」


「あ、でも…大丈夫だろ。」


夏川大地が言う。


「へ?」


「里緒ママに会いたいから行っていい?」


夏川大地が聞く。


「え?いいけど…」


「よかった。やっぱ、挨拶はしときたいしよ。」


夏川大地が言う。


挨拶…


「あ、でも…パパが…」


「…頑張る。」


夏川大地が笑って言う。



大丈夫かな…


だけど


高梨先輩に会ってから
夏川大地はいつもと何か違う。


やっぱり
気にしてるのかな…



「あのさ…夏川大地…」


「ん?」


夏川大地は私を見る。


でも

やっぱり私も
気持ちが…



「…私の家行く前に公園行こ。」


私は夏川大地に言う。


「え?」


「あ、あの…」


やっぱり言わなきゃ…