夏川大地が現れなければ
私はどうなってたんだろ
「おい、泣け。」
夏川大地が私に言う。
「は、はい?」
な、泣けって…
「演技で大切な事だ。
泣いてみろ。」
……う……
悲しい事をイメージ
して……
えっと
悲しい事、悲しい事…
うーん……
私はしばらく考え込む。
すると
「…失格。」
夏川大地が言う。
「最低でも15秒で泣くと思え。」
「む、無理!」
初めてだし…
「お前バカか?そんなんで高梨のヒロインできると?なれる可能性1%もねぇよ。」
夏川大地が言う。
……あ……
今、泣きそうかも…私…
「相手にもされねぇよ。お前みたいなド素人。」
夏川大地がきつく言う。
……う……
「だ、だってぇ…」
私は涙目。


