すると
「…俺も紗枝が好き。行くな。」
そう言って夏川大地は私を後ろから抱きしめた。
演技はここで終わり。
だけど
撮影が終わって
みんなの拍手が響く中、
私は涙を流した。
撮影が終わった安心感。
頑張れるかな…
私も、紗枝みたいに…。
今度は私として
夏川大地に告白。
あー…怖い。
だけど
「…夏川大地っ!」
私は泣きながら夏川大地を睨む。
「なんだ?せっかく撮影終わってまったりな時に。」
夏川大地が私を見る。
「アメリカ、行かないで。」
私は夏川大地に言う。
「は?」
「知ってる。夏川大地の為に本当は言っちゃだめって。でも私…」
私……
「夏川大地がいなくなったら……」
「…里緒。」
寂しいよ。
苦しいんだよ?
夏川大地…


