あたしは、
 どんなに翔ちゃんにしがみついても、

 浩一を想わなかった時なんてなかった。
 
 本当だよ?


 だから浩一も・・・
 
 他の子と居ても、
 あたしを想い続けててくれてたらいいな・・・。




 浩一の部屋の前に
 あたしが居た時のこと覚えてる?
 

 あの時あたしが、

 本当に言いたかったことは・・・


 あたしは浩一が好きだってことだったの。




 本当はね、

 何度も浩一の部屋の前に立って待ってた。

 浩一に会いたくて。
 浩一の声が聞きたくて。

 ドアの向こうに居る浩一のこと、
 考えてた。


 でも、やっぱり勇気がなくて、
 ドアを叩くことが出来なかった。

 叩こうとすると・・・
 心の中のあたしが、ダメって言うの。

 もう・・・忘れろって・・・。



 それから毎日考えたんだ。


 あたしにとって一番大切なものは何か。

 一番欲しいものは何か。


 そしたらやっぱり、


 浩一のことしか思い浮かばなかった。








 だから、今こうして手紙を書いています。