次の日、俺は朝早くに家を出た。

千里の顔を合わさないために・・・。





朝の冷たい空気が、

俺の肌には心地よかった。



腫れてしまった瞼を、

優しく癒してくれる。










このまま、『無』になってしまいたい。

この手が、どんどん透けて、

消えて無くなってしまえばいいのに・・・。



そんなことを考えながら、

学校に着いた。




教室には、俺が居るだけ。

誰の姿も、息の音もしなかった。








ふと、目を閉じた。





―――ハッ

すぐに目を開けた。


一瞬で体が凍りつく。








目を閉じると、

そこには・・・・