その日から、千里との連絡は途絶えた。



俺から連絡しようとした。

何度も何度も
ケータイのボタンを押そうとした。


でも、出来なかった。




もし出なかったら・・・・


そんな事を考えてしまって、
怖くて押せなかった。





本当に俺は・・・

いつからこんなに臆病になってしまったんだろう・・・

いつからこんなカッコ悪い男になっちまったんだ・・・?





こんなんじゃ・・・

千里も好きになってくれねぇよな・・・・。





チロリ~♪チロリ~♪

急にケータイが鳴って、俺はすぐに電話に出た。


千里からだと思い込んでいたから・・・。



「もしもし!?千里!?」

『翔?俺・・・隆(タカシ)だけど・・・。』

「あ・・・隆か・・。」


俺は一気に落ち込んでしまった。


『ごめんな?俺で。』

「いや、悪ぃ。こんなこと言って。どした?」

『何もねぇけど、久しぶりに会わねぇ?』

「おう。俺んち来いよ。」



一人で居たくなかった。

誰かと笑ってないと、
苦しくて耐えられなかった。