僕が彼女を殺しました・・・。

千里は、あの男から目をそらした。


そして、少し早歩きになった。






気付かれたくないんだな・・・。


それは・・・

俺と居るからか・・・?


俺と居るとこを、

そいつに見られたくないのか・・・?





少し悲しかった。


千里は俺のこと、やっぱり好きじゃない。

分かりきった事だけど・・・


やっぱり実感させられると、

辛い・・・・。






丁度、その男の横を通り過ぎた時、



「千里?」



後ろから声がした。

それと同時に、千里の手が俺から離れた。



「千里だろ?」


すると千里は振り返って、男を見た。



「翔ちゃん、こんちは♪」


彼女の顔が、笑顔になった。

俺には見せない女の顔・・・。




「こんなとこで何しとるん?」