君の声が

あたしの名前の

音をつむいだ











最近

あたし不機嫌なの

だって

面白くないんだもの

だから

愛想笑いなんか

できる気分じゃないの














友達があたしの名前を呼ぶ

無理矢理に

笑顔をひねり出す












クラスの男子が

あたしの名前を呼ぶ

適当にあしらう

構ってる余裕なんか無いのよ


















あぁ、何となく



不機嫌なの



今のあたしは

愛想をふりまく余裕なんか

愛想をふりまく意識なんか

これっぽっちも

ありゃしないの












それなのに










君の声がして


君の声がして


あたしの名前の音をつむぐ







なんでかしら

愛想笑いなんか

する気分じゃないの









なのに

振り返るときは

すごい笑えるの












なんでかしら

勝手に愛想笑いができた?

そんな芸達者だったかしら













あぁ、わかった

違うのね


君の声がして

ただ、それだけ。