ナルシスト野郎は、マイクに一度フッと息をかけ…

「俺はN高二年、山村 輝。名前の通り、俺の周りにはいつも美のオーラが輝いているのさ!何故かって?」



…いや、聞いてねーよ。



「それは…俺の前世は美の神だからさー!!」


輝はすんごく真剣な表情であたし達に訴える。



ああ、みんなシケたよ…。


軽く溜め息をついた、その時…。


「グスッ…グス…」


あたしの目の前の男が急に泣き始め、鼻をすする音が部屋中に広がった。



はいー!?

みんな何泣いてんの?!