心葉が後ろを振り返って、裕介に聞いた。


「俺は、どっちでもいいよ」


「ふーん」


「心葉ちゃんは?」


「あたしは、女の子がいい」


「そっか。女の子が産まれるといいな」


「うん。お姉ちゃんは?」


「私は、心葉と同じかな?」


心葉は私のお腹が少しずつ大きくなるたびに、まだ~と聞いてきた。


「心葉、お醤油かけて」


「うん」


「鍋肌に沿ってかけてると、おいしいんだって」


「やってみる」


お醤油をかけると、いい香りがした。


「出来た」