「でも、だって、私迷惑かけてばっかで! 失敗ばっかで!!」

「知ってる。だけど、いつも一生懸命だろ?

伝わってきたからさ。 お前の気持ち。」



そう言って、先生は優しく私の頭を撫でた。

「大事でもないヤツの手紙、取っておくわけねぇだろ?」

微笑んだ先生が、今までにないくらい優しくて。

思わず「うー・・・」と子供のようにボロボロと涙を流した。



「ま、これからは手ぇ出すなよ。」

「は、はいです・・・。」

「代わりに、この手紙は完成させろよ。」

「えぇ?」



驚いて顔を上げる。



「毎度毎度中途半端に終わっててさ、俺不完全燃焼なんだよね。」

「え?・・・えぇっ!?」

「っていうわけで、俺に恩返したいなら、完成するまで手紙書き続けろよ。」

「も、もし、完成しちゃったら・・・?」



おそるおそる尋ねれば、先生はにっこり。



「そんときは、結婚しよっか。」

「えぇぇええぇぇぇっ!!?」



真っ赤になった私の顔に、見せてくれる最上級の笑顔。





隠し続けてた秘密。

いつの間にかばれてたね。

ばれたら失恋だと思ってたのに、



「俺、お前の想像以上にお前のこと好きだよ。」



思いの外に、ハッピーエンド。