戦国遊戯

「ん~!おいしぃ!」

お味噌汁に、お漬物に、めざしにご飯。二日酔いがましになってきているとはいえ、まだガッツりとしたご飯はきついと思っていたところだったので、ちょうどよかった。

「そうかい?うれしいねぇ」

おばあちゃんもうれしそうに、ご飯を食べていた。慶次もおいしそうにご飯を食べていた。

「そういえば、玲子さんは、これからどこに行くんだね?この先はなぁんにもないで、歩いてたら、峠の辺りで日が落ちてまう」

おばあちゃんに聞かれて、答えに詰まった。場所は、なんとなく。自分の記憶を頼りに行くしかない上に、地名やらなんやらなんてものがあるのかもわからない。説明のしようがなかった。

「いや~・・・あの。昨日、ここから少し行ったところで迷子になっちゃって。そのときに落し物したから、それを探しに」

我ながら、苦しいいいわけだなぁと思いつつ、そう、答えた。

「そう。気ぃをつけなさいよ。最近はあんまり聞かんだども、この辺に時々、野犬がでるちゅうて話を聞いたで」

言われて思わずぞっとした。

昨日はたまたま、大丈夫だったが、こんな話をされるときは、大体遭遇する前触れだったりするのだ。

「き、気をつける・・・」

あはは、とから笑いする。

「と、とりあえず。暗くならないうちに、探しに行かないとだし、おばあちゃん。私もう行くね?ごはん、ご馳走様でした」

そう言って、食べた後の食器を、流しっぽいところへと持って行って、家を出た。