戦国遊戯

玲子は立ち上がって、まだ火のあがっている政宗の屋敷を見る。

「田中くん、やっぱり私、こんなの許せない」

才蔵が、玲子の肩をぽん、と叩いた。

「とにかく、政宗殿も無事だったことですし、玲子殿も、早く甲斐のへ帰りましょう」

才蔵に言われて、幸村との言葉を思い出す。


生きて帰ってくる。


「ゆっきーと、約束したもんね」

そう呟くも、本当にこのままでいいのか、玲子の中にはもやもやとしたものが残っていた。

「玲子」

声のしたほうを見ると、政宗が手招きをしていた。首をかしげながらも、政宗のそばに走りよる。

「これからどうするんだ?」

政宗に言われて、言葉が続かなかった。幸村の元へ戻って、政宗を守れたと、自分もちゃんと生きて帰ったと、報告をしなくては。だから甲斐の国に帰ると。

「俺は、今から信長の下へ行こうと思う」

政宗の言葉に、思わずはっとする。

「私は…」

「玲子殿?」

才蔵に呼ばれて、困惑した表情を見せる。


田中くんを止めなきゃ。
止められるのはきっと、私だけ。
私が、止めなきゃ…