戦国遊戯

「私がとやかく言ったところで、どうしようもありません。政宗様の信じるほうを信じればいい」

「玲子殿!?」

投げやりにも聞こえるその言葉を聞いた才蔵は、少し目を見開いて、玲子を見つめていた。
が、玲子はまっすぐに政宗を見ることをやめず、力強く、政宗の目を見つめた。

「いい度胸だ!さすが俺の見込んだ女だ」

そう言うと、玲子の首をガリっと噛んできた。

「痛!」

思わず玲子が首を押さえると、政宗はにっと笑った。

「小十郎、俺は玲子を信じる。異存は無いな!?」

言うと小十郎は小さく頭を下げた。才蔵は玲子のそばに駆け寄り、大丈夫か?と聞いて、首の状態を見てみる。まるで、キスマークのようになっているその首を見て、消えるまでは幸村のところに帰れないな、と、ため息が出た。

玲子がほっと、安堵したそのときだった。才蔵が玲子を横に押し倒してきた。

「な、なに!?」

玲子が突然の出来事に驚いていると、ドスッドスッと、鈍い音が畳に響いた。
例のくないだ。

「とうとうお出ましってか、どっからでもかかってきな!」

政宗は、そばに置いてあった刀を手に取ると、玲子を庇うようにして、立った。

「玲子、大丈夫か?」

「うん、才蔵さんが助けてくれたから」

そう言って、慌てて体を起こす。しばらくあたりを警戒していたが、一向に敵が向かってくる気配が無い。不思議に思っていると、玲子は、どこからか、きな臭い臭いがしてきているような気がした。

「ね、なんか…なんか臭わない?」

玲子の言葉に、くんくん、と全員が臭いをかぐ。

「…しまった、火事だ!」

才蔵の言葉に、3人の視線が才蔵に集まる。才蔵は、玲子の手を引いて、廊下に出る。すると、奥のほうが赤く燃えていた。

「どこに行けば出られますか!?」

才蔵の言葉に、小十郎が、こっちです!と走り始めた。3人はそれに続いた。