戦国遊戯

とりあえず、やばい!


それだけははっきりわかった。たぶん、あれは、狙って投げてきたもの。外れたのは、たまたまなのか、わざとかはわからないけど。でも、さっきので決められなかったのは、運がよかっただけだ。

嫌な汗が、背中を伝う。そのとき、はやぶさの足元で、ばちばちっと炸裂音がした。爆竹だろうか、少し火薬の匂いと、煙が立ち込めた。

びっくりしたはやぶさが暴れる。乗っていた玲子は、振り落とされそうになるのをなんとか踏ん張る。

「はやぶさ!大丈夫だから!どー、どー!」

必死ではやぶさをなだめていると、奥で何かが、キラッと光った気がした。


―――やばい!


瞬間的に、体をよじった。結果、はやぶさから落ちるような形になる。

「ったぁ…」

地面に体を打ち付け、痛みがはしる。が、そばで、ガツッという鈍い音が響き、そこに矢が刺さっているのを見て、すぐに立ち上がり、はやぶさのお尻を叩いた。

「はやぶさ、行け!」

はやぶさなら帰り道を知っている。森からはあと少しだし、はやぶさを死なせたくない。そう思って、先に行かせた。

はやぶさは一鳴きして森の出口へと駆け出した。
その姿を確認して、玲子は懐から短刀を取りだし、意識を見えない敵に集中させた。