戦国遊戯

「ほら、どんどん食って、どんどん飲め」

次から次へと出てくる料理を食べる。食べて体力をつけておかないと、逃げ出すこともできない。そう思って食べていたのだが。

「玲子~!飲んでるかぁ~」

上機嫌で慶次が飲んでいる。机にはすでに両手でも数え切れないくらいの徳利が散乱していた。

「あはは、飲んでまぁ~っす!」

酔っ払いー's再びである。この間飲んで、幸村に迷惑をかけたから、もう二度と飲むまい、と、思っていたのだが。
慶次をまいて、馬をちょっと借りて、逃げよう。そう思って、慶次にじゃんじゃん飲ませようとしていた。そこまでは問題なかったはずだ。

そう、そのはずだった。

1つだけ、誤算があった。
それは、慶次が酒にものすごく強い上に、勧め上手だったということだ。

慶次だけにじゃんじゃん飲ませようとしていたにもかかわらず、いつの間にやら、自分も一緒になって飲んでしまっていた。


「大丈夫か?」

慶次に聞かれて、ぐるぐると回っている頭を抑えながら、こくんとうなずいた。たぶん、顔色は大丈夫ではないだろう。

「お酒は二十歳になってから」

ボソッと呟くと、慶次はうん?と聞いてきた。なんでもない、と首を横に振ると、慶次は笑っていた。


なんで、お酒は二十歳からなんだと思ってたけど、あれは、確かに。守ったほうがいいのかも知れない。


はぁ、とため息をついた。が、その息が酒臭くて、余計に頭がぐらぐらとした。

「飲みすぎたぁー…」

慶次を置いて逃げるつもりだったのに。結局、逃げるどころか、酔いつぶれていた。

自己嫌悪で自分が嫌になる。
また、ついうっかりと、ため息をついてしまい、落ち込んだ。