ちゃぷん・・ちゃぷ・・



お湯の音だけが響く部屋。



「でもさ~意外だったなぁ。」



「なにが?」



目隠ししてあたしに背を向け

ソファに座っているフィゼルが

ふいに話し出した。



「あんただよ。ユウミ。」



「あたし??」



バラのような花をたくさん浮かべた

湯船につかりつつ半分眠りかけていた頭が

覚醒しはじめた。