黒髪に目元まで隠れる帽子。 あたし達の事を気にとめる人はいない。 景色が見えずらいのがちょっと残念。 ま、贅沢は言えないんだけど。 「粉物だ~いすき♪」 「お、この辺飲食店街みてーだぜ! 腹へってきたし昼メシ食う店さがすか!」 「大賛成♪」 王子らしからぬ口調のフィゼルに 内心吹き出しつつ高々と手をあげる。