年下がダメな理由

・・・・・。

「あの日、あのパーティーで、初めて葉子さんと会った時のね。実は、ある人にひと目惚れしてさ。」

なに、潤也急に照れてんの?

『遼子さんも居たわよね?』

「うん。来てた。」

『あんたの事、目で追ってたもんね。』

「そう?」

『それで?』

「それで、その人。結構美人なのに、全然その場に馴染んでなくて。すっごく、つまらなそうにしててさ。しかも、一人で結構な量食べてた。それが、可愛くて気になった。」

『へぇ~。そんな人いたっけ?気付かなかった。』

「そう?その人。たしか、黒い服だったかなぁ~。」

『へぇ~。解んない・・・。』

「急に、外に出て。植えてある、花を見渡して。ミモザの花を見上げてた。」

『・・・・・・・。それって・・・・・。』

「やっと。気付いたの?」

『私?』

「そう。葉子さん。」

「ミモザの花言葉って知ってる?」

『友情とか?』

「それも、あるかも知れないけど。一般的に言われてるのは《秘密の愛》。」

『結構ロマンチックな花言葉なのね。』

「初めて人を好きになったんだ。」

『はじめて?』

「もちろん遼子は、付き合ってたけど。遼子は、憧れてた人。好きとは、またちょっと違う。」

『・・・・・。』

「なので、こういう流れに・・・。」

「いい考えでしょ?」

『良くない。』