『…………









それはダメだ。』


『え……?』

ダンッ!!


痛い、

そう言葉に出したかった。


でも言えない。

言ってはならない。

『歌音が俺と結ばれるまで離さない。』


あたしは抱き締められた。

愛せない者に。


『やだ……離して。』


あたしは抵抗した。

でもやっぱ準にはかなわなかった。


『歌音………。』

カノン

カノン


………違う。

『違っ……!?』

触れた、

触れてしまった、

準の唇に。

ねぇ、

キスってこんなに乾いた物なの?

今あたしが唇から感じる感情は

何もない。

『………カノン。』

違う、

違うよ、

あたし、そんな名前じゃなかった。

“…………好きだよ。”









『ヤメテッ!!!!』