『歌音っ!?』


決闘の話を終え、教室に戻ると、


奏ちゃんが走って近づいてきた。


『奏ちゃん……。』


『よかった……。


もしも記憶の事で苦しんでたらどうしようかと思った……。』


と息を切らしながら言う奏ちゃん。


キュン★


あ、ヤバい。

本当に奏ちゃんの事、好きになりそう。

でも今はダメ。

ちゃんと気持ちを思い出せたら、


その時に答えたいから。



『あたしは大丈夫だよ。


それよりちょっと奏ちゃんにちょっとお願いがあるの……。』

『ん、何?』


『あのね………。』


とさっき李亜と話した決闘の中身を話した。

『……と言う事なの。』


『……僕としては、あまりお勧めしないな。』


『どして?』


奏ちゃんなら引き受けてくれると思ったのに。


『いや、お願いの事じゃないんだ。


ただ……ただ、歌音が辛い思いをするんじゃないのかな?って……。』


あたしが、辛い思い?