あたしはビックリした。









だってそこには、









あたしそっくりな人がいたから。









「どういう事ですか、おじい様?あたしが本当の 詩月 歌音 なんでしょ?
だからあたしはこの家に迎え入れられた。本当の・・・詩月 歌音だったから。」










「目を覚ませ、歌音・・・・・いや美唄歌。」
「その名前であたしを呼ばないで!!」









美唄歌さんは・・・・・認めたくないんだ。









本当の家族を手に入れたと思ってるから。










「それに・・・・この子が本当の 詩月 歌音 って言う証拠はないんでしょ!?
この子、記憶喪失だし!!」









「この子は微かに、本当の 詩月 歌音しか知らない記憶を思い出したわ。
それにあたしが 歌音 にあげたネックレスも持ってた。世界に一つしかないネックレスをね。」









「嘘よ・・・・嘘よ!!」









そう言って美唄歌さんは泣き崩れた。









「・・・・あたしは、これかたどうなるんですか?」









「養子になるか・・・・孤児院に行くか・・・・どっちにしても歌音には戻れない。」









「だったら・・・・だったらここで死んでやる!!」











「「「はぁ!?」」」









そう言って、美唄歌さんはポケットから金属のナイフを取り出し、自分喉元を切ろうとした。