「………相変わらず、李亜は素直じゃないな~!!」

「………元太。」

「あ、でも大好きだよ??

たまに、邪魔になるかもしれないけど。」


短く切られた指で、ピースサインを出す元太。

………何で、こいつはこんなに平常心でいられるんだ??

思わず、口を開こうとした時


















「最初は、泣いてばっかだった。」


………いつもの元太とは違う言葉を聞くまでは。

「奏矢にね、応援を頼んだのは信頼してたから。

真っ直ぐに詩月を愛す奏矢なら、きっと分かってくれると想ったから。


………まさか、李亜の好きな人が奏矢だとは知らなかったけど。」

それは自分でも、驚いた。

………歌音ちゃんがいなくなった日


用事があったから歌音ちゃんとは別々に来て、


来たら演坂さんが一人で練習してるから一緒に音合わせした。

その時に必死に元太の事を話すんだけど、



















「………どうして、奏矢君は歌音が好きなの??」

急に変な質問を返された。