嫌いになるまで傍にいて



「俺は後悔してた」


ドクン


や…めて……


「何よいまさら!!
じゃあもう来なきゃいいじゃん!!

あたしの事なんてほっとけばいーのに!」


「黙って聞け!!!!」



なに……それ…………


あたしはそのまま床に座り込む。


手は湯川に握られたまま。



「あんなふうに始めてしまった事…後悔してた。

あの後、椎名に声をかけるまですっげー悩んで。すっげー緊張して。
…ガキみたいに(笑)」


…………?



「どうして俺はこんなふうにしか出来なかったんだろうって…

だけど…今は解るんだ。

あの時、椎名を離したくなかった。


今も…それは変わらない」


きゅっとあたしの手を握る


湯川の大きな手。