嫌いになるまで傍にいて



大丈夫


大丈夫


大丈夫……



そんな風に唱えながら


一日が終わる。



息が詰まりそう。



「歩、またね〜」


「またね」


「バイバイ」



あたしにとって

学校にいる時間も

家にいる時間も

同じになっていた。



どこにいても


気分は変わらなかった。




ボーっとしてたのかもしれない。



腑抜け状態のあたし。




下へと続く階段を降りようと


足を踏み出した瞬間



ドン



あ……



ほんのちょっとぶつかっただけなのに


いつもならこんな事でつまづくわけないのに。




落ちていく自分を


スローモーションのように


見ていた。